ボケない音頭
2008/01/25
「あ~ら、中華だと思っていたら、おさしみからでるのね」なんて、初めはしおらしく食べるのに専念していたが、「なんかあたるゲーム」になったら、女性部面々、がぜん目の色が変わった。
結局全員が何かをもらえるのだが、我先にと賞品の台につめより、目をさらのようにして品定めをする。
小さいのだとなんか価値があるものが入っていると判断し選ぶ人、選ぶならやっぱり大きい包みじゃなくっちゃと選ぶ人。私は後者。
8人がけの円卓の席に戻ると、「なにが入っているのっ!開けて開けてっ!」と周りから集中砲火をあびる。
おもむろにあけると・・・なんの変哲もないタッパが一個。私よりはるかに年長の7名のおばさまがた、な~んだってな顔をした。
お歌の時間が始まった。
指名され、いや~んなんて言っても、結局マイクを持たせると、せりふまで入った大熱唱となる。歌っている人の周りでは、ダンスをしている。
では、皆さんで合唱をと、今回は『ボケない音頭』を歌わされた。
メロディーは、♪京都先斗町にふ~るゆ~きも~ で7番まである。
6番まで♪ぼけますよ~ で終わってる。
「歌にあるようにちゃんと趣味持って、足腰きたえて、おしゃれしてないとだめよねえ」・・・全員うなずく。
「でも7番の歌詞の、お金も着物もいらないわ、貴方ひとりがほしいのよ、は違うっ!お金と着物はいるけど、貴方はいらない、よねっ!」・・・これ、すごくうけました・・・。
中華のはずが、ふつうの寄せ鍋まで出て、最後に来たチャーハンと肉まんは、さすがにお腹に入らない。大皿にてんこ盛りで残っているチャーハンと手付かずの肉まん、置いてかえるのも悔しいし・・・
「あらんだまさんっ!あーた、さっきタッパあたったでしょ!持って帰んなさいっ!」
さっきタッパを見せたら、な~んだって顔をされたのに、今は羨望のまなざしで見られている。
へへっやったね、とぎつぎつに、残っているものぜ~んぶつめこんで、蓋をした。
会の最後を飾るのは、いつも氷川きよしの『ずんどこ節』で踊りまくる、なのだが、今回は東国原知事の『おもてなし音頭』で踊らされた。
私は踊りの手順が、さっぱり覚えられない。だいたいそんなのいつできたのでしょう・・・。
さて無事閉会。
コートを取って、そそくさと、いの一番に会場を後にする。
それから30分後、家に着き、雨戸を締め、ストーブをつけ、風呂の準備をし、さ~て、あのチャーハン、ちょっと味見をするかとタッパを探したら・・・ないっ!
時間を逆に戻していくと・・・椅子の下に置きっぱなしだ・・・
『ボケない音頭』 あれは私のための曲でした・・・