田舎暮らし

2006/12/18
DSCF0764.jpg 先日首都圏に住む団塊世代夫婦が、退職を機に田舎に800坪の土地を買い、家を建てていく過程を綴った番組がありました。かく言う私たち夫婦も、12年前神奈川県から宮崎県に猫7匹連れて越してきました。タヌキやウサギやホタルが出る場所を希望したわけではなく、たまたま夫の両親が隠居屋として建てたけど一度も住んだことのない家が空いていたから、ころがりこんだのです。
先週の市の会報に、他県から移住希望者の説明会が開かれたと載っていました。地方自治体の住んでもらいたいという願いと、退職後は田舎でのんびり余生を送りたいという願いがマッチすればいうことありません。
でも・・・家はただの器にすぎず、広大な土地はやがて雑草が生い茂り、手に負えなくなります。一番肝心なのは”人との付き合い”。
初め遠巻きに見ていた近所の人たちは、そのうち土足でズカズカ入り込みだします。親しくなりたい。でも入りすぎてもらうのは困る。その兼ね合いが難しい。”東京人はどんげなもんじゃろかい””そのうちしっぽ巻いて帰っていくわ”そんな声も聞こえてきます。
私たちは有り難いことに近所に親戚がいて、さりげなく田舎のしきたりを教えてくれたり、影で私たちの援護射撃をしてくれていました。そういう人たちの暖かい思いやりのおかげで、今では部落の皆さんと仲良くお付き合いでき、ここに来て本当によかったと断言できます。
宮崎県は温暖な気候、一年を通じて野菜や魚やおいしいものに恵まれ、住むには本当にいいところです。たくさんの人に移住してもらいたい。でも住むなら、覚悟を決めて、誠実に人との繋がりを大事にしていくこと。都会の気取った流儀は通じません。