演奏会は素敵なディナー~アシュケナージ&辻井伸行

2013/09/25
アシュケナージ&辻井伸行演奏会.jpg演奏会の日は、どんな曲目で構成されるのだろうと、わくわく朝からしている。
昨夜は、オーケストラ・アンサンブル金沢がアシュケナージ指揮、辻井伸行ピアノ。
前菜は、
メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」

初めて聞く曲だけど、まずはオーケストラの完成された音色を確かめて。
メインディッシュの魚料理は、
グリーグのピアノコンチェルト

生の辻井さんのピアノの音色は、なんと多彩なのだろう。
ピアノなのにピアノでない音。
ピアニストは、ピアノとがっつり四つに組んでいる弾き方している人、多いけど、
辻井さんは、馬を颯爽と乗りこなしているような・・・
アンコール2曲目のシベリウス「もみの木」の最後のフレーズは、あまりの美しい音の粒に、思わず涙がこぼれた。
メインディッシュの肉料理は、
ベートーベンの交響曲7番

楽器のテルミンの奏者のように、マエストロの手が動く。
がっしりした骨格の曲は、指先からぐいぐい引っ張るように、オーケストラから音を出し、高みへと。
デザートは、アンコール曲
ラフマニノフのヴォルカリーズ

あの甘いささやきは、まるでなめらか溶けるジェラード。厚みのある低音は、濃厚なチョコ。
心の空腹を満たした、素晴らしい演奏会でした♪