男の中の男たち

2008/12/05

昨夜、NHKで、9月に83歳で亡くなったポール・ニューマンのインタビューをやっていた。

俳優・監督志願の若者からの質問に、いたずらっぽく青い瞳を輝かせながら、ユーモアたっぷりに話していた姿は、とても、いわゆる”老人”の年齢とは思えない。

ロバート・レッドフォードと語り合いは、『スティング』の絶妙のコンビを、いまだに彷彿とさせていた。

スーパースター、リベラル、不敵、反骨精神、頑固、不屈の笑いなど、”男っぽい”というフレーズが全てぴったりの彼は、実はものすごい努力家であり、事業の収益を恵まれない子供たちに使う、心温かな実業家でもあった。

 

10月に亡くなった緒方拳さん。いま放映中のドラマで見せている老医師の姿は痛々しい。

大河ドラマで演じた秀吉や、必殺仕掛人の梅安、鬼畜の主人公は、まるで火が出るような演技だった。

息子さんたちに「かっこいい男でした」と言われる父親って、果たしてどのくらいいるだろうか。

 

11月に亡くなった筑紫哲也さん。解釈はいろいろあろうが、己の信じる報道精神を、あのやわらかい低音で一本貫いた感がある。”覚悟”が伝わっていた。

 

みんな、かっこよかった。愛妻家だった。男の中の男たちだった。

”本物”がどんどんいなくなっていく・・・寂しいかぎりだ・・・