宮崎の2段と東京の2段
2007/09/20
彼は中学から。柔道部に入ろうと行ったら、練習で稽古着がはだけるのがわかった。それがいやで隣で稽古していた剣道部に入った(らしい)。
めきめきと頭角を現し、高校までお勉強の方は横に置いて、剣道一筋の毎日だった。数々の賞状やらトロフィーやらが物語っている。試合は常に真剣で、常に優勝することだけを目指していた。
私が剣道を始めたのは高校に入ってから。
チームは公式試合で1回戦負けは当たり前。早く負けて、女子部員が作ってきた豪華なピクニック弁当を食べるのがなにより楽しみという、部員は多いが、軟弱きわまりない剣道部だった。
だから剣道に対する考え方が根本的に違う。宮崎の2段は相手をとことん研究し、どうやったら勝てるか作戦を練り上げる。
東京の2段は、なんにも考えないで「め~ん」って撃っていって「こてっ!」とやられて、「弁当だべんと」と、いそいそ帰ってくる。
大学で"試合に勝つ”剣道を初めてみて、世の中に試合に勝つ人がいるんだと、私は目を瞠った。
彼は、これほどへたくそな2段見たの、初めてだった・・・。