韓国の布地
2011/04/28
着るものに無頓着な私と違って、母が衣装持ち。
でも、80歳を過ぎて、もう着て行くところもなくなったのであろう。
”泣く泣く”娘に、手放すことにしたらしい。
くれたものを、ろくろく見ないで箱詰めして、宮崎で開けてみた。
布地が出てきた。
私が小学校のとき、大手印刷会社で営業をしていた父は、韓国に出張がきまった。
羽田から出る飛行機を、祖母と母と弟とで、とても誇らしく見送りにいったのを、覚えている。
そのときのおみやげが、この布地2枚。
チマチョゴリを作るのであろうこれは、分厚い正絹。
母は、どうやって保管していたのか、そのときの輝きと、なんら変わりがない。
スーツでも作りなさい、と母は言うが、なんせ家庭科2(5段階で)を通した私には、どうすることもできない。
考えて・・・ブルーはグランドピアノの肩章のように、おめでたい配色のは事務所玄関に配置した。
40年ぶりで、文字通り日の目を見た布地は、太陽の光をうけ、美しい光沢を放っている。