アルセーヌ・リュパン

2020/06/30


テレビのドラマでは、シャーロックホームズが時代考証そのもののみならず、現代やアメリカで活躍するシリーズも放映していて、結構好きで見ている。
でも子供のころ好きだったのは、頭はいいけど堅くて変人ぽいホームズより、神出鬼没で粋でダンディのリュパンに圧倒的に心をときめかしていた。
本はホームズもリュパンも全部読んだが、小遣いで買いあさったのは創元推理文庫のリュパンシリーズ全巻。(ホームズは図書館の)
コロナ疲れ経営の本の読み疲れで、たまたま手にとった「怪盗紳士リュパン」いや~面白かった!
フランスの田舎町やパリ、お城やお屋敷やそこに飾られている調度品、リュパンを彩る美しい女性たちと捕まえようと奮闘する警察のひとたちが、頭のなかでまるで映画を見ているように、文脈から造形され動き回る。
文学的にも優れていたのだ、と気が付いたのは今です。
リュパンはアランドロンが適役、と勝手に決めていたけど、結局映画でもドラマでも、アランドロンはおろかリュパンは見たことがない。
見たことがないのが、かえって良かったのかもしれない。
シリーズ全部で20巻ほど、年内このときめきは止むことはないだろう。