浅草神社と被官稲荷神社
2010/12/26
その黒山を横目に通り過ぎたあたりで、
「ずーっと前、このベンチに西田敏行と前田吟がすわっていてなあ。そばに行って、ファンです、って言ったんだ」と父が言った。
そばの立派な狛犬が見下ろしている。
その昔、姑あらんだまばーちゃんが、成田空港の税関を入る前、大竹まことをみつけ、わざわざそばに行って、私あなたのファンです、と言ったのを思い出した。
このふたり、好奇心が服着てつんのめって歩いているところが似てるなあ、と内心にやにやしているうちに、浅草神社拝殿についた。
浅草寺に隣接する浅草神社は、子供のころから何度も足を運んでいるだろうに、記憶がないのは、花屋敷も含めて、このあたりがあまりに広いからだろうか。
父は末社である、おきつねさん、こと被官稲荷神社が大のお気に入りだ。
稲荷神社の御祭神はウタノミタマノミコト。
キツネは、おいなりさんのお使いだが、まあなんとたくさんのおきつねさんがおりやることか。
ここのお参りの儀式は、赤い蝋燭を買うことから始まる。
願いをかなえてくれるというので、父は何度も通ったらしい。
なんの祈願だったのだろうか。我が身と妻の健康か、はたまた子らの行く末か・・・