寝たきりのお年寄りは、ベッドで何を思うか
2009/11/24
要介護5に認定された7月に宮崎市内の施設に移り、9月になってようやくその環境になれ、徘徊もおさまり、やれやれと思っていたら、10月初め意識が遠のき、今度は病院に移ることになった。
普通の病院なので、他の方に迷惑かけたらどうしようかと思っていたけど、もうそんな元気もない。
認知症がすすむと、1ヶ月前の苦労は、今の苦労ではなくなるのだ。
おじは寝たきりになって、人の顔も判別できないが、食事だけは毎日ほぼ完食!
スプーンで運ぶごはんやおかずを、つばめの子のように口をあけ、もぐもぐもぐもぐ。
おじとベッドを並べているは、110歳!のおじいちゃん。
寝てばかりではあるが、104歳と11ヶ月まで、奥様を助手席に乗せ、車を運転していたそうだ。ここ20年ほど、毎年長寿ということで、宮崎市からいろいろいただいていたとか。すごいの一言につきる。
もうひとかた同室なのは、やせ細って、骨に皮がくっついたような状態で、管をあちこちから入れているおじいちゃん。
いびきの自己主張がすごい。もちろん意識はないのだが、しょっちゅう管を引き抜いては、看護士さんに手袋をはめられている。
今年は思いもよらず、お年寄りが変貌を遂げていく様を、目の当たりにしてきた。
だから、自然とそちらの話題があると、引き寄せられてしまう。
先日見た映画『いのちの山河』は、昭和30年代岩手県の山奥の沢内村で、村民ぐるみで豪雪・多病多死・貧困を克服した話。
テレビでは、寝たきりになって家族に迷惑かけたくないと死を願うおばあちゃんと、家で介護をするのが当たり前という息子さんとの葛藤の話をやっていた。
いつも思うことはふたつ。
ひとつは、この選択は、彼らにとってよかったか。
もうひとつは、私は歳とったらどうなるのか。
神様は、思うようにはしてくださらないものね・・・。