ドリアンは証拠を残す
2007/05/23
ずーっと前、社員&家族旅行で香港に行った。
私たちの家族参加は、姑あらんだまばーちゃん。彼女は”好奇心”が服着て、つんのめって歩いているほど、何事にも興味しんしん。
しこたま中華料理の堪能して、さてホテルに帰って寝るだけと歩いていたら、果物屋さんがあって、南国の見慣れないフルーツがいろいろおいてある。下向くと食べたものが出てきそうなくらい満腹だったので、”ひやかし”のつもりでばーちゃんと吟味していた。
「あれなに?」と指差すほうを見ると、いぼいぼの緑のかたまり・・・ドリアン。値段は6000円ぐらい。日本でそのころ買ったら1万円ぐらいだから、安いっちゃあ安い。
「ものすごい臭いと味だけど、やみつきになったら、はまるんだって」と人から聞いたとおりに答えた。言ってから、なんかいや~な予感がした。きらっと目を輝かしたばーちゃん「食べよう!」
確かホテルに”ドリアン持込禁止”と書いてあった。
「大丈夫大丈夫!」って、いったい何が大丈夫か分からないが、好奇心には勝てず(私もか)、6000円はたいて、袋にしのばせ、こっそり部屋に持って帰った。一緒に来ている人たちの部屋に電話したら、二人だけいた。「ドリアン、食べない?」「食べるっ!(どんなものか全然わかっていない)」
ナイフは部屋にやってきた子が、みやげで買ったものを持ってきた。
注目のなか、カット・・・ぱっくん・・・部屋中に流れる異臭と悲鳴!
「窓、窓、窓開けてっ!」「トイレの換気扇まわしてっ!」
各自、スプーンにとって口に入れるとまた悲鳴。その中、泰然として味わっていたのはもちろん”食べよう”と言った本人ただひとり。
繊維感もなく、ふわっとしたやわらかさで、異臭と口慣れない味には閉口したが、まあ”やみつき”にならないこともないか・・・。でも何か口直しがほしい・・・。
「あるよ」と言って、ばーちゃんがいつも持ち歩いている黒い袋から、おもむろに取り出したのは”ようかん”。そんなもん持って来てたの?
お腹がいっぱいで、目と胃袋は欲しがっていないのだが、舌がまっとうな味を欲しがっていた。ついでに流し込む何かないか・・・と思っていたら、またごそごそ袋を探って取り出したのが、ティーバッグの緑茶。用意周到というか、旅慣れているというか・・・恐れ入りました・・・。
口直しが終わって、我にかえったら・・・この異臭の中で寝るなんて到底できない。なんとか”始末”せにゃ。
「フロント前のトイレに捨てたら、ホテルの人がなんとかしてくれるよ」まったく悪いことを考えつくものだ。
・・・で、そのとおりしました。・・・でもちょっと不安・・・。
10分後、犯人は再び”犯行現場”に行く・・・。
ないっ!臭いもうっすらある程度!いつわかったんだろう?
翌早朝ホテルを後にしたが、きっと”ドリアン捨て犯人”わかっちゃたよね~。ホテルのみなさん、本当にごめんなさい・・・。