自宅で最期をむかえるという選択
2010/03/20
介護福祉は、まだまだ問題が山積しているが、一人暮らしの人も、自宅介護を望めば、できるようなシステムができあがってきているらしい。
隣家の、そのまた隣に住むおじ。
ガン細胞に侵されたあちこちを、切ってはとり、切ってはとりしたが、それがもう追いつかないことを知って、家に帰ることを希望した。
家で、鳥のさえずりや、外の息吹を感じたがったのだ。
こんな田舎でも、今はそれが可能だった。
ほんの数か月だが、妻や妹に見守られ、訪問看護士に毎日来てもらい、穏やかな日々を送れていた。
『プロフェッショナル』を、姑あらんだまばーちゃんや、おばたち、みんな見ているだろうなあ。おじさんは、どんなかなあ。と思いを巡らしていたが、終了時間あたりで、息を引き取ったと、後で知った。
満開の桜の下で、大好きな焼酎と焼き鳥をかかげて、嬉しそうにしているのが、慰霊の写真。
若いころは、数々の”武勇伝”を轟かし、牛と山と田畑に心血を注いだ、75年の人生。
秋山正子さんなら、この人生の幕引き方、「お見事」と言ってくれるだろうか・・・