棟方志功展と山下清展とミュシャ展
2023/11/29
司馬遼太郎さんの街道をゆくで「北のまほろば」は青森の各地を書いた作品で、棟方志功のことが書かれている。是非ほんものの作品を見たいと願っていたら、北の丸東京国立近代美術館での作品展がちょうど上京のタイミングと合っていたので、10月に行ってみた。作品の写真は撮っていいことになっている!、愛してやまない「二菩薩釈迦十大弟子」のみなさんのお茶目な表情と「弁財天妃の柵」の気品があって雅でとろけるような色彩は、穴のあくほど眺めた。棟方志功の周りには神様や仏様がいつもいらして、啓示をとらえるアンテナが鋭かったんじゃないかしら。
宮崎県立美術館で山下清の作品が展示されるというので、11月はじめに行ってみた。この人も棟方志功と同様、作品に対する執念が人並外れている。遠目では”ただの絵”だけど、寄ってみるとものすごく細かく貼り重ねられている。全国を放浪していたのは有名で、いろいろな俳優さんが演じている。宮崎にも立ち寄ったそうだ。彼の一番有名な長岡の花火は小学校のとき見て(どこで見たかは不明)とても感動して(貼り絵とは思っていなかった)模造品が居間に飾られていた(買ってくれたのは母か?)半世紀を経て再会できた(^^♪
ミュシャ展は、めったに行かない都城市の美術館で。車で1時間かけていっても、行った甲斐のある見ごたえのある作品展だった。ミュシャの描く女性は、顎をあげ胸をはり上から視線を落とすようなポーズ。端正さとやさしさと気品にあふれ、棟方志功の弁財天や観音様に通ずる美しさだった。