かわだのおかず

2008/09/15

物価があれよあれよと上がっていくこのご時世、主婦は、新聞に織り込まれてくるチラシとにらめっこして、今日はこっちのスーパーがあっちより安いから、と奮闘努力しているであろう。

私のスーパー選択の基準は、事務所から近くて、夜遅くまでやっているところ。ちょみっとの値段の差は許す!

めがねにかなったのは「かわだ」

事務所から歩いて3分ほど。こじんまりしている。

このスーパーの目玉は(たぶん)おそうざい。100グラム157円で、プラスチックの容器に自由にとれる。その種類は、毎日30は下らないだろう。日替わりの汁類やご飯類も楽しみ。

なにより、味付けがじつにおいしい。

だからか、昼前はお年寄り、昼時はOLや会社員、夕方は主婦、夜はちょんがーのおじさんたち、でごったがえし、閉店のころは、みごとにさばけている。

売り子のおじさんが、またうまい。

「きょうはてんぷら、おいしくあがっているよお。おうちでてんぷらするとたいへんでしょう」

「新米がおいしく焚けたよ。おいしすぎてメタボにならない程度に、つめてね」

「おいしいつみれ汁ができたよお。1杯150円。おいしくてほっぺたがおちそうだよ」

「できたてのクリームシチューは、暑いときだからこそ、ふーふー言って食べるとおいしいよ」

「カレーがあるよ。夏ばてしないように栄養つけてね」

ここの野菜、肉、魚がつねに鮮度の高いものがおいてあるのは、惣菜でさばけるからだろうし、新鮮であれば、野菜や肉、魚も当然売れ行きがいい。

マンゴーなど宮崎の特産の果物を、おつかいものとして地方発送しても、送った先から、みごとなものをありがとう、と喜ばれる。

店員さんたちは、みな笑顔でてきぱき、仕事をこなしている。

こじんまりしているから、大量の仕入れはいらない。

お年寄りの買い物客には、おうちに車で荷物を運ぶサービスもある。

「かわだ」は市内に何店舗かあったが、ここを除いて、みななくなった。

企業が生き残る戦略を、このスーパーは体現していると、買ってきたお昼ごはんを食べながら思うのだ。

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