ぶげんしゃどん

2007/09/27
近所のおばちゃんたち(私もか)と話をしていると、よく「あっこはぶげんしゃどんよ」とか「うちゃぶげんしゃじゃないかいよ」と、”ぶげんしゃ”という言葉が出てくる。
分限者という字をあてる。ひらたく言うと、お金持ち。今風にいうと、セレブ。
枯れた杉の葉 田舎は一見、自然豊かでいいところと思われるかもしれないが、山や畑を手入れするものが居なくなって、荒廃してきているというのが現状だ。
私の住むあたりも高齢化が着実にすすみ、休田は雑草がはびこり、竹林は倒れている竹が多くて、足を踏み入れることができない。
先日、姑あらんだまばーちゃんとおばのしげちゃんと歩いていたら、枯れた杉の葉がたくさん落ちていた。
「昔は風呂をたいたり、煮炊きをするので、こういうのをたきもん(炊き物)でたくさん拾ってきたから、山や林がきちんと整っていたけど、今はそういうことせんから、荒れるばっかりよね」としげちゃん。
「戦後じゃったら、こんげなの売って、分限者どんになれたね」とばーちゃん。
「じゃあじゃあ(そうね)。あったれーがね(もったいないね)」としげちゃん。
「じゃあ、今はなんもやくせんが(役にたたない)」とばーちゃん。
ぶげんしゃどんも分をわきまえ、人々がつましく生活していたころは、二酸化炭素排出だの地球温暖化だのは、関係なかったのに・・・。