お正月の準備その2 お餅

2008/12/28

子供のころ、暮れになると、お米やさんが、御用聞きにやってきた。

「今年は"何枚”にしますか?」

この”枚”で数えるものは、お餅。

東京では、だいたい30センチX40センチ厚さ1センチののし餅を、何枚注文するか、ということになる。

祖父母が健在のころは、正月の来客も多かったので、6~7枚ぐらいだったと記憶している。

12月30日ぐらいにお米やさんが配達してくると、今度はそれを、4センチX7センチぐらいに切る。

マンガのサザエさんの暮れの風物詩に、のし餅は男手で切るシーンが登場するが、うちも、いつもは包丁なんか握ったこともない、祖父と父がエプロン着けて切り分けた。それだけ固くなっていたということだろうか。

切り分けたら、今度は神様や仏様用は、さらに小さく切る。

弟と私は小さいのが食べたかったが、それは神様仏様用だから、といって、あくまで食べさせてもらえなかった。昔は、”しきたりのけじめ”ががっちりついていて、大人は決して譲らなかった。

 

さて宮崎は・・・まる餅。それも私の住んでいる田舎は、作る家に便乗してつくってもらう。

もち米を外の蒸篭で、蒔きで焚き、できあがったふかふか白い湯気が上がっているごはんを、餅作り器にどさっといれ、スイッチをポン!あとは、勝手にごとごと動いて、みごとなつきたて餅が出来上がる。

そこからが人手がいる。丸めるのに、近所のおばさん総動員。手を焼けどしそうな餅を、手のひらサイズの大きさに、手際よく丸めていく。

・・・なんて、手順を偉そうに書いたが、最近は平日に餅つきをするので、「私食べる人」状態になっているのだ。