オリンピックイヤー

2008/07/23
北京でのオリンピックが近づいている。
真夏の太陽が照りつける、ちょっと動くだけで倒れてしまいそうな時期に、選手も観客も真剣勝負をして大丈夫だろうか。
市川崑監督の『東京オリンピック』を見たら、昔の記憶がよみがえった。
東京オリンピックの開催は10月10日。
世界の"大運動会"にふさわしい、秋の風も爽やかな頃。
日本選手団赤のブレザーの、堂々の行進は、小学校低学年の私も誇らしかった。
競技が始まると、教室におかれたテレビで応援観戦が日課。
どの競技を見たかは忘れたが、テレビが"扉をうやうやしく開けて、ありがたく拝見"するタイプだったのだけは覚えている。
体操の練習を、学校から30分ほどの代々木体育館(かな)に、友だちとそのお母さんたちと見に行きたいと担任に申し出たら、
授業があるにもかかわらず、あっさりとOKとなった。
体育館ぐるりの観客座席から見下ろすと、
平均台やら、マットやら、あん馬やらの道具で、各国の選手が時間を決めて練習をしている。
金メダルをとったベラ・チャスラフスカさんも、しなやかな肉体を躍らせていたのだろうが、
私たちには、なんら関係なし。
国旗をあてっこし、ぺちゃくちゃ4,5人でおしゃべりが楽しかった。
今のオリンピック選手は、なにかサイボーグをイメージさせるが、あの当時は、手の届きそうな人たちだったような気がする。
女子バレーがソ連を破って優勝したとき、父の涙を初めて見た。
「あんなつらい戦争から、もう二度と立ち直れないんじゃないかと思っていたのに、日本が金メダルを取れるまでになれた。
お前たち(私と弟)はいい時代にうまれてよかった」と・・・。
熱狂につつまれた2週間が終わり、
私たちのクラスには、短距離走のスタートについた選手たち横顔の写真入の下敷きだけが残った。
北京オリンピック
小学校の頃と同じ、テレビ応援ですが、
選手の皆さんが日頃の成果を存分に発揮でき、すばらしいドラマを見せてくれること、心から期待しています。
がんばれっ!日本選手っ!