21歳の別れ

2009/01/13

おとといの夕方、21歳の青年が交通事故で亡くなったと連絡が来た。

彼の名前は、児嶋森次郎くん。福祉の大学に通う3年生。

彼のお父さん児嶋草次郎氏は、息子の大学進学が決まったとき、ほんとうに嬉しそうにお話をしてくださった。

児童福祉施設「石井記念友愛社」の園長であり、日本初の孤児院を創設された石井十次氏の血縁として、我が子が、自分と同じ道を歩こうとしているのを、頼もしく、また誇りに思っていらっしゃるのが、言葉の端端からわかった。

あと1年で、お父さんの片腕となっただろうに・・・。

 

初めて森次郎君と会ったのは、彼が小学生5年生のとき。温厚で利発、とても読書家で、友愛社に預けられていた同じ歳の甥とは、比べ物にならないくらい、大人だった。甥が彼のいい影響を受けることを期待したが、世の中、小説のように運ばないものだ。

甥はいま、大学もやめ、神奈川県のうすよごれたアパートで、方向を見失っている。

今日の御通夜に帰ってくるというが、森次郎くんや草先生の無念を、君はどう受け止めるのだ・・・。