グランドピアノ

2007/06/05
DSCF0992.jpg 5月のある土曜日、新品のグランドピアノがうちに来た。
ピアノ講師をしているめいに「グランド買った」と言ったら、「その歳でなんで今更?」とまじで言われた。いきさつをしゃべるとややこしいから「老後のボケ防止」と答えておいた。
設置してから1週間後の調律まで弾きまくってくださいと言われたが、家に帰ってくるとへとへとで指が動かない。まあちょろちょろと触って、次の土曜日がきた。
アップライトのピアノの時から来ていただいている調律師のふじさきさん。私はもっと安いのでよかったのだが、このグランドは彼のお勧め。「これにしてよかったときっと思いますよ。6月からかなりな値上げが予定されていますし・・・」夫もこれにすればと決めた。支払いは私だしね。
浜松の工場を出るとき、音の最終チェックする人が上手でしたとのこと。私にはわからないけど、丁寧に扱われ、はるばる宮崎に”養子に来た”のかと思うとなんか嬉しくなってしまう。
調律時間は2時間。ラの音から始まって和音での響きを確認していく・・・。
別の部屋で静かに聞いていたが、さすがグランドは響きが重厚でやわらかい。
置き場所は南東の廊下の隅。ガラス戸が近く、冷房がききにくい。照明が遠い。また天袋があるため、グランドのふたを全開にすることは、手前にずらさないとできない。まあ、そんなことはなんとかなるわ。
人生にたった1回の新品のグランドのお弾きぞめは・・・一点の曇りもない、なんて気持ちのいい音だろう。そして自在に出したい音が出る!ピアノを弾く楽しさというのはこういうことだったのね!新品のピアノの匂いに包まれて、なんとも言えないこの幸せ!
最初にピアノを買ってくれた祖父母、習わせてくれた両親、丁寧に教えてくださった先生方、こんな大きなもの置ける家に住めて、私が弾くのをうるさがらない夫、調律のふじさきさん、そしてグランドを買うきっかけを作ってくれたまいちゃんとえりちゃんに、心からありがとう・・・。