ふじいきいち氏のこと

2011/05/26

大きい会社でのOLは勤まらないと悟り、近々結婚するであろうことも鑑み、オフコンコンサルのセンセイのところでアルバイトについたのは、今から30年以上前。
週3回の出社でよく、忙しくもなく、本人もあまり事務所におらず、時給もかなり高かった。
なのに、やはり居心地の悪さは、OLと同じなのだ。
なぜか。
それは、私自身の働く姿勢に問題があった。
出社はぎりぎり。化粧もせず、服装も大学生並み。
気働きはできず、おせじも言えず、小生意気で、仕事に対して情熱も使命感もなし。
いらぬ残業で時給稼ぎをする。
コンサルのセンセイの好みに、ぴったりしていたのは、字が下手じゃなかったことだけ。
なのに、当時の私は、そんなことは棚にあげ、ただひたすら、つらかった。
結婚して1年ぐらいして、「1ヶ月後やめます」と言ったら、あっさり「今日でけっこう」と言われた。
30台で夫と起業し、人を雇うことになって、初めて気がついた。
センセイが、私にいらいらしていたことは、雇用主として、正しかった。
それだけではない。
顧客に対する真摯な態度や心配り、仕事をこなすための圧倒的な勉強量、服装、時間管理。
どれをとっても、彼は超一流だった。
私は、自分への戒めのために、いただいた絵を事務所に飾り続けた。
昨年、センセイの秘書をずーっとやっていた人からの年賀状で、海外で客死されたことを知った。
いつか、ふじいきいち氏にお会いして、
お詫びとお礼と、スーツを優雅に着こなすわが姿を、見てもらいたかった・・・。